『良い姿勢とはどのようなものか』
2025.8.15
平素はハートフルデイの療育活動にご理解とご協力をいただき感謝申し上げます。
個別支援計画の作成にあたり保護者の方にお話を伺うと、「姿勢が悪いこと」を気にされている方が多くいらっしゃいます。「良い姿勢で座りましょう」という言葉は教室でもよく耳にしますし、私自身も学校で子どもたちにそう声をかけてきました。
では、「良い姿勢」とはどのような姿勢なのでしょうか。猫背でなければいいのでしょうか。肩肘を張って胸を張るような姿勢が良いのでしょうか。もちろん、そうではありません。良い姿勢とは、体にとって無理がなく、楽なものであるべきです。どこかに余計な力が入っていれば、すぐに疲れて姿勢は崩れてしまいます。
正しい姿勢は「力学的に安定であること」「生理学的に疲労しにくいこと」「医学的に健康であること」「心理学的に心地よいこと」「作業からみて効率がよいこと」と言われています。つまり、安定していて疲れにくく心身の健康に良く動きやすい姿勢が正しい姿勢と言えます。立ち姿を横から見て耳、肩、腰、膝の後ろ、踵までがまっすぐであることが良い姿勢と言われています。座っている時も腰までは同じです。とはいえ、作業中は少し体を屈曲させた方が手が使いやすくなります。姿勢の保持に力を取られると作業効率は下がり、注意が姿勢に向いてしまえば先生の話も聞き逃しかねません。姿勢を良くすることだけに注力をしてもただ体が疲れむしろ怒られる原因が増えるだけの可能性もあります。姿勢保持に大切なのは体幹です。体幹に深く関わっているのは前庭感覚です。前庭感覚を入れることで筋緊張が高まり、自然に姿勢保持ができるようになっていきます。重い頭を支える筋力も大切ですが、感覚の土台からアプローチも欠かせません。ハートフルデイでは引き続きお子さまにあったアプローチで「良い姿勢」を保持できるよう支援してまいります。新学期も引き続き契約日数分のご利用をお願いいたします。