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 『時間の感覚を身につける』

2024.11.15


 平素はハートフルデイの療育活動にご理解とご協力をいただき感謝申し上げます。
 あっという間に年末が近付いてきました。大人になるとより時間の進みが早くなったように感じます。時間の感じ方は人それぞれですが、お子さんの特性によっても時間の感じ方が違うと言われています。目をつぶった状態で10秒経ったら手を上げる、そんなような実験を行ったところADHD傾向のお子さんは10秒より早くに手を上げ、逆にASDのお子さんは手を上げるのが遅かったそうです。特性によって感じる時間にも差があります。なかなか時間感覚が身につかない、と悩まれる保護者の方もいらっしゃいますが、そもそも感じている時間が私たちと少し違っている可能性があります。そうすると伝え方や身につけていく方法を工夫する必要がでてきます。ただ「早くしなさい」「あと○分よ」「さっきも声かけたのに」と言うだけでは子どもたちはわからないのです。
 今、チャイムを鳴らさず時計を見て行動しようという方針の学校があります。確かにそれは自分たちで時計を気にして自主的に行動を促すことができます。将来のことを考えればこのような時間感覚は身につけておきたいスキルです。しかし自主的に時間を気にすることが苦手な場合はわからないまま行動が遅れてしまいます。また音があることで「45分はこれくらい」「20分はこれくらい」とした方が学びやすい子にとっては逆に時間感覚が身につきにくくなります。そういう子には別の方法で時間感覚を身につける必要があります。私が小学生の頃掃除の時間には必ず決まった曲がかかっており、曲で掃除の時間が可視化されていました。
 ハートフルデイでは開始と終了の際にはチャイムが鳴ります。音で切り替えるという一番シンプルでわかりやすい方法です。またタイマーなどを使い時間を可視化して見通しを立てやすくしています。なかなか自分1人では時間の感覚が身につきにくいお子さんにはどうすれば良いのか一緒に考えていかれましたら幸いです。
 
 

 ハートフルデイ 総務室 木村麻理枝

 

 

 
  
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