『卒園式・卒業式に臨む』
2024.2.15
平素はハートフルデイの療育活動にご理解とご協力をいただき感謝申し上げます。
毎年3月号を書くときは卒業していく子どもたちを思い、寂しい気持ちになります。門出は喜ばしいことです。けれどそれと同時に今までの楽しい日々を思い出してほんの少し感傷的になります。初めて教員側として卒業式に参加した時は寂しさと同時に、式の練習と運営がとても大変だなと思いました。今年、卒園卒業を迎えるお子さん、式に関わるお子さん、保護者の方は慌ただしさに感傷に浸る余裕はないかもしれません。
卒園式卒業式では、姿勢よく座り続ける事だけでなく、みんなと合わせて立つことや座ること、セリフを言ったり歌ったり、沢山やらなくてはならない事があります。コロナ禍以降、簡略化され短くなった式ですが、それでもそこそこの時間静かに座り続ける必要があります。苦手なお子さんにとっては練習の段階から苦行です。綺麗な姿勢で座り続けるには体幹の働きが重要になります。他の肩や胸、腕や脚には余計な力は必要ありません。けれど、体幹が働かなければ、他の部分に力を入れる代償行動で姿勢の保持を行います。そうすると使わなくていい力も使う為何倍も疲れやすくなります。もちろん日々の授業でも同様の事はありますが、式典は特に動いてはいけないという制限がいつも以上にかかります。緊張感からも余計に力が入り疲れが出ます。
ハートフルデイではバランスボールで前庭感覚を入力する事で筋緊張を上げ体幹に働きかけられるようにし、マット運動で実際に体幹を使って体を動かしていく事で自然に姿勢を保持できる体を作っていきます。これらの取り組みを通して、園や学校で過ごしやすい感覚と身体つくりと社会性を育む支援をおこなっています。改めまして、保護者の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。ご卒業を迎える皆さま、ご卒業おめでとうございます。