感覚探求行動と感覚のコップを標準的なサイズにする支援
2020.10.15
平素はハートフルデイの療育活動にご理解とご協力を賜り、感謝申し上げます。
外の空気も凛と澄み、秋も深まって参りましたが、いかがお過ごしでしょうか。
さて、先日、皆様宛に『感覚探求行動と感覚のコップを標準的なサイズにする支援』について、顧問作業療法士の八重樫先生の療育動画を配信いたしました。「とても分かりやすく、ストンと腑に落ちた。」「子どもの問題行動(主に感覚探求行動)の原因が理解できた。」などのご感想を多数いただきました。ご視聴いただきありがとうございました。子育てにも参考になる考えなので、こちらでも要点をご紹介いたします。
<参考>子どもの感覚探求行動と感覚のコップを巨大なサイズから標準的なサイズにするための療育
感覚探求行動とは、満たされていない感覚の欲求を満たすため、感覚刺激を過度に求める行動のことを意味します。例えば、学校で歩き回ったり、鉛筆を噛んだり、体を揺らしたりといった行動です。一般的には、満たされていない感覚刺激については、求めている感覚刺激を十分に入力することにより、感覚探求行動が少なくなると言われています。しかし、学校生活においては求めている感覚刺激を生徒が十分に受け取ることは困難である場合があります。例えば、鉛筆を噛みたい生徒や授業中歩きたい生徒がいた場合、ずっと噛んでいたり授業中歩き回っていたりといった行為は不適切で迷惑な行動とみなされます。
ここで大切なことは、少ない感覚刺激でも満足できるように(落ち着けるように・集中できるように)、感覚のコップを巨大なサイズから標準的なサイズに移行することです。ハートフルデイでは毎回計画的に適切で穏やかな感覚刺激を入力し、これらの刺激を十分感じとる経験を通して、感じる身体になる。すなわち、適切なサイズの感覚のコップになるように支援しています。子どもたちの学校生活が穏やかで、落ち着いて、自信と余裕を持って過ごせるように、努めて参ります。どうぞよろしくお願いいたします。