モチベーションに頼らない『小さな習慣』の技術
2019.12.15
前号ではハートフルデイの行動指針としている『言葉』『笑顔』『感謝』『継続』についてお伝えしました。今回は『継続』の土台となる『小さな習慣』についてお伝えします。
「落ち着いて行動してほしい」「最後まで取り組めるようになってほしい」「友達とうまく付き合えるようになってほしい」このような願いを保護者の方から多く寄せられます。私たちは感覚統合理論をベースに作成されたバランスの良い療育メニューを繰り返し行うことによって、落ち着いて行動ができる習慣、最後まで取り組む習慣、自分のやりたいことだけでなく他者と合わせる習慣、これらの習慣を獲得できるように支援を行っています。習慣化された行動は外部からのモチベーションのコントロールを必要としません。習慣化された好ましい行動(落ち着いた行動など)はクラスの中でのトラブルや先生や友達との軋轢を少なくさせ、それが対人関係への自信につながり、生きやすさや幸せにつながると考えています。落ち着いて行動する。他者に合わせる。ルールに従うなどの好ましい行為は情緒の安定や社会性の発達において大きな力となります。
最後までお読みいただきありがとうございます。子ども達の発達と幸せのため、これからも定期的・計画的な療育受講へのご協力をよろしくお願いいたします。
『小さな習慣』の技術を使って来年も頑張りましょう。
(補足)私たちが行動する際、①モチベーション②意志の力③習慣のいずれかを使っています。モチベーションには強い力がありますが、感情に基づいているためコントロールすることは比較的困難です。一方で、習慣になった行動は心理的負担が少なく行えます。習慣作りにおいて気を付けることは、最初は小さな習慣から始めることです。大きすぎる習慣作りは不安を伴い、それを克服するためにモチベーションを必要とするからです。小さな習慣を実行でき継続している実感や成功体験は、自信を高め、意志の力をも育みます。実生活でも、小さな習慣作りを始めてみてはいかがでしょうか。