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 『怒り』について

2017.1.30


ハートフルデイアドバイザリースタッフ
こころのバリアフリークリエーターの
加藤さくらです。
 
ことばを話す健常児の小学3年生の長女と
ことばよりも非言語でコミュニケーションをとる
障害児の小学1年生の次女。
 
2人の子育てを通してコミュニケーションについて
たくさんの気づきを受け取っています。
 
 
さて、2017年一回目にお伝えする内容は、
『怒り』についてです。
 
 
娘たちがケンカをしたときのことです。
 
車中で気分が悪くなった長女が
後部座席で横たわっていると
真横に座っていた次女が頭突きをしました。
 
すると長女が「痛い!!!ウェ――ン(T_T)」
と泣き出したのです。
 
夫は運転席、私は助手席に座っていましたが
長女と次女間の問題なので介入せず
しばらく様子を見ることにしました。
 
腹が立った長女は泣きながら次女のことを
にらみました。
 
すると次女は「ペッ」と
つばを吐きました。
 
その行為に更に腹を立てた長女は
「汚いからやめて!!ホント腹立つ!!」
と言葉で返していました。
 
次女は再度「ペッ」と
つばを吐きました。
 
私は変わらず様子を見ていました。
 
次女は筋力が弱いため叩いたり
手足が使えない代わりに
つば攻撃を身につけたのです。
 
言葉でいい返せない代わりに
つば攻撃で反論しているようでした。
 
そもそも最初の頭突きも
彼女の中では「遊び」の1つだったようで
まさか長女がそんなに腹を立てるとは
思っていなかった様子・・・。
 
 
 
間もなく家に到着し長女は
「まこちゃん(次女)なんて大嫌い!!」
と捨て台詞を吐いて家に入っていきました。
 
怒りを露わにしている長女と
なぜそんなに怒ってるのか理解できず
きょとんとしてる次女。
 
ここで少しだけ介入することにしました。
 
私はまず、怒り心頭の長女に寄り添ってみました。
「ゆとちゃん(長女)話聞くよ」と伝えると
私のおひざに乗ってきました。
 
頭突きされて痛かったと言うので
痛かったね、と返し。
 
つば吐くのほんとイヤと言うので
つば吐かれるのイヤなのね、と返しました。
 
少しずつ落ち着いていくのが分かりました。
 
しかしそれでもまだ
イライラしているようでした。
 
そこで、ちょうどポストに入っていた
広告チラシを手に取り
娘たちの前でビリビリしてみました。
 
ビリビリ♪
ビリビリ♪
 
すると長女も「オリャーーー!!」とビリビリし始め
次女もチラシを欲しがりビリビリし始めました。
 
だんだん楽しくなってきた娘たちはキャーキャー騒ぎ
二人でちぎった紙を投げ合い
さっきまで「怒り」を感じていたのを
忘れてしまったようでした(笑)
 
長女がふと
「あぁ、まこちゃん、かわいい♥・・・。
あっ!!いけない!嫌いだって思わなきゃ!!
でも、まぁいっか(*^_^*)」
 
と心の声が出ているのを聞いて
私はホッとしました。
 
しっかり怒りを味わい発散し、表現した長女は
その後は、穏やかに過ごしました。
 
 
 
「怒り」や「悲しみ」
「イライラ」「不安」などのネガティブな感情は
一般的に歓迎されない傾向があります。
 
しかし私は次女が数年前から通う
「音楽療法」の先生から
とても大切なことを学びました。
 
それは、どんな感情も大切だということ。
そして、そのどれも表現することが健全だということ。
 
なので、音楽療法の時間は
「表現の自由」の時間でもあるのです。
 
やる氣がでないときは、やる氣がでない曲ができ。
家に帰りたいときは、家に帰りたい曲ができる。
 
怒っていることがあるときは、怒りの曲ができ。
ウキウキな気分のときは、ウキウキな曲ができます♪
 
湧いてくる感情は自分の心の声なんですね。
 
その感情を素直に表現したときに
「今そういう気分なのね」と
そのまま受け止めてくれる音楽療法の時間は
ありのままでいられる時間でもあります。
 
 
 
本来は常に「ありのまま」でいられれば
よいのでしょうが
やはりネガティブな感情はマイナスだという
固定概念が邪魔をすると
なかなか人(子どもやパートナーなど)の
ネガティブな感情に寛大になれません(/ω\)
 
そんな方はまず
自分自身のすべての感情を《認める》こと。
こちらをしてみてください。
 
「あっ、今わたしイライラしてる」
「あっ、今わたし悲しいんだ」
「あっ、今わたし怒ってる!!」
「あっ、今わたしワクワクしてる」など
心の中で一度《認める》のです。
 
そうすることで
人間にはいろんな感情をもつ才能があり
それが健全であると体感できると思います。
 
人間は一日に6万回思考するとも
言われています。
 
感情もコロコロ変わることが
健全だと思いませんか(*^_^*)
 
その体感があると
目の前の人がどんな感情を表現しようとも
「あ、あなたは今◯◯な気持ちなのね」
と相手の感情のことも
一旦《認める》ことができます。
 
 
 
数年前に流行った「インサイドヘッド」という
ピクサー映画をご存知でしょうか。
 
主人公の女の子の感情一つ一つが
キャラクターとして登場しそれぞれ
ヨロコビ・カナシミ・イカリ
ムカムカ・ビビリなど
ネーミングされています。
 
その、それぞれの役割や意味を
考えさせられる内容でもありました。
 
私は当時小学1年生の長女と映画館で観ました。
長女も大好きになった映画で未だに
「今、カナシミが出てきてる」など
キャラクターの名前を使って自分の感情を
客観視しています。
 
お子さまに感情の説明をする際に
とても分かりやすい映画だと思います。
 
ヨロコビがいる日もあれば
イカリがいる日もある。
 
 
 
あなたの中には、今、どんな感情がいますか?
 
 
 
次回は、「怒り」の仕組みについてお伝えします。
 

 
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個別運動療育のハートフルデイ
 

 

 
  
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